カキの一般論
Q1. カキの歴史について教えてください。
- A.
- カキは世界中で、現在多くの民族が食べている魚介類のひとつです。世界中でカキの種類は約20種類程度ありますが、どの国においても栄養の豊かな食品として重用 されています。また、美容や強壮効果があるとされている地域も広くあります。一方歴史的にもカキの食用は古く、我が国においても古代の住居跡や貝塚などから幅広く発掘されています。同様のことはヨーロッパの様々な地域にも見られ、現在のところ人間がカキを食べ出してから4,000年ほどの歴史があります。隣の中国では、カキのムキ身は食用として重用され、その貝殻は漢方薬の材料として使用されてきました。漢方薬の古典である『神農本草経(シンノウホンゾウキョウ)』の中にも、ボレイという名称で紹介されています。
Q2. カキの生産量について教えてください。
- A.
- カキの国内生産量については、全国の約58%を広島が占めています。国内のカキ生産占有率を以下に示します。
平成11年度県別生産量
広島 ・・・・・・・・・・20,687 トン
宮城 ・・・・・・・・・・ 4,791 トン
岡山 ・・・・・・・・・・ 4,749 トン
岩手 ・・・・・・・・・・ 1,216 トン
兵庫 ・・・・・・・・・・ 1,126 トン
石川 ・・・・・・・・・・ 554 トン
北海道・・・・・・・・・・ 494 トン
その他・・・・・・・・・・ 1,667 トン
合計 : 35,284 トン
※ムキ身(農林水産省:漁業・養殖業生産統計年報より)
広島湾の構造は、周囲を陸地で囲まれた閉鎖性海域であり、養殖施設を風波から守るのに適しています。そのため卵や幼生(稚貝)の逸散を防ぐことにより天然採苗が可能であるとともに、発生した植物プランクトンの逸散も防ぎます。閉鎖性であるために、水流が止まりエサとなる植物プランクトンが増殖しないのではないかと思われがちですが、こうした条件に加え、河川水の流入によりカキのエサになる植物プランクトンを増殖させるミネラル分を陸上から補給する事が出来るため、カキのエサとなる植物プランクトンも豊富です。
これらの理由により、広島湾は国内で最もカキの養殖に適した地域と言えるのです。
Q3. カキの構造について教えてください。
- A.
- カキは二枚貝で、身はアサリやハマグリと同じように二枚の貝に含まれています。
しかしアサリは、どのアサリも同じような形をしていますが、カキは環境により殻の形が変わるのが特徴です。
カキは、海水から主に植物プランクトンをエサとしています。エラのせん毛運動によって水流を起こして海水を殻の中に導き入れ、エラでプランクトンを濾し取ります。濾しとられたプランクトンをエラのせん毛運動によってエラの周辺部に運び更に口の部分まで運ばれます。こうしてエサを食べているのです。
カキは、漢字で「牡蠣」と書くことから「カキは雄だけを食べる」と言う人がいるそうですが、カキは雌雄同体です。雌性の強いものと雄性の強いものとがあり環境などにより性別を選んでいます。産卵後は雄性が強くなり、また環境の悪化が見られる場合も雄性が強くなり身を守ります。外見上からは生殖腺が同じであるため、
カキ=雄と思われ漢字に“牡”という字があてられたと言う説もあります。
Q4. カキにはどのような種類があるのですか?
- A.
- 一口にカキと言っても、世界中では数種類のカキがあり、形状・大きさも色々あります。
当社のカキ肉エキスには、国産のマガキを使用しており、この品種は環境の変化に最も強く栄養のバランスも良く、収穫年度による栄養成分のバラつきも少ない品種です。
当社では、広島のカキ養殖業者と提携し、安定した原料の確保を行っています。
日本産 マガキ【Crassostrea gigas】
イワガキ【Crassostrea nippona】
スミノエガキ【Crassostrea ariakensis】
外国産 ヨーロッパヒラガキ【Ostrea edulis】
オリンピアガキ【Ostrea lurida】
バージニアガキ(アメリカガキ)【Crassostrea virginica】
オーストラリアガキ【Saccostrea commercialis】
日本で養殖されているものは、ほとんどがマガキです。
Q5. カキは“R”のつく月しか食べないといいますが、なぜですか?またカキの成分は、季節によって違うのですか?
- A.
- 昔から英語の“R”のつく月(9月~翌年4月にかけて)に獲れるカキを食用にしますが、これは5月からカキが産卵期に入り、梅雨の時期から放卵・放精を繰り返すため8月頃の産卵後のカキはやせ細り、栄養価・味ともに落ちることからです。このようにカキは年間を通じて栄養成分が大きく変動するため、エキスを抽出するカキを採取する時期についてもこのことを充分に考慮しています。
当社では安全性も考え採取時期は2月から4月に限定しています。この時期のカキは、産卵に備えて最も成長し、産卵のために蓄えられた栄養分が豊富で抜群の栄養価を誇ります。
カキの栄養価の良否は、グリコーゲンの含有量が決め手となります。カキの産卵のための活力源となるのがグリコーゲンで、このグリコーゲンが多いカキは相対的に他の有効成分も豊富であると言われています。
エキス・製造について
Q6. 原料のカキはどこでとれるのですか?
- A.
- 広島の指定清浄海域でとれる養殖カキ(マガキ:Crassostrea gigas)を吟味して使用しています。先にも述べました通り、広島湾は国内で最もカキの養殖に適した場所で、生産量においても国内最大の規模を誇ります。そのため、原料となるカキの品質についても充分に吟味することが可能となります。
Q7. 原料の鮮度について教えてください。
- A.
- カキ肉エキスの原料には、新鮮な生の剥き身のカキを使用しています。
その貝殻と剥き身を分離する際にカキ中の有効成分が流出しないように、工夫しています。
各種の栄養成分がカキの持っている酵素によって分解されないよう脱殻した剥き身はすみやかに抽出工程に移行します。
Q8. 最近海の汚染が騒がれていますが、カキは大丈夫ですか?
- A.
- 一時期は公害による海の汚染が問題として取り上げられていましたが、現在では汚染対策も進み、陸地の森林整備など環境改善と同時に、海の汚染も少なくなってきています。カキの養殖地では随時、水質検査等が実施されるとともに、養殖海域も指定されています。こうした行政面の規制のもとで生産されています。
また、当社が原料としているカキは、環境の変化に最も強い品種で、海の汚染に対しても大きく影響されません。合わせて生カキから品質管理を行い原料の安全性も常に確認しておりますので、安心して召し上がって頂けます。
Q9. SRSV(小型球形ウイルス)、肝炎ウイルス、重金属などの問題についてはどのような対応をされているのですか?
- A.
- 基本的なSRSV(小型球形ウイルス)や肝炎ウイルスは、熱に弱いウイルスで、カキ肉エキスの製造工程で、これらのウイルスは80~90℃の熱で死滅してしまいます。重金属などの有害物質については、製造工程の中で分画作業を行い、残存する重金属を当初の生カキの数分の1になるように工夫をされています。そして、その量は食品衛生法上の規定以下の量にコントロールされています。
Q10. どのように製造されるのですか?
- A.
- 原料のカキは、成分の損失を防ぐためそのまま所定の温度の熱水に接触させその後低温の水にて抽出します。その折にカキの中腸腺(消化管)の中に含まれている飲用に適さない成分を抽出しないように留意しています。抽出液をフィルターに通し、さらに遠心分離を行い完全にカキのミール部分とエキス分とに分離します。この段階で不純物は取り除かれます。酵素分解や熱水抽出をおこなわず低温抽出することにより脂肪分をできるだけ少なく抽出し食品自体の酸化を防ぎます。
次にエキスを更に濃縮され、特殊分離により各有効成分の豊富な分画に分けます。この時点では液体ですが、その後で乾燥して水分を除去し、乾燥エキスパウダーとなります。しかし、このままでは吸収性が高く、長期の保管が難しくなるため、防湿処理として糖衣を施し粒状のカキエキスが出来上がります。この際も、もとの原料の特性をいかに変質させずに加工するかが当社のノウハウとなっています。
以上の工程には、多くの特殊技術が駆使され、最新設備の整った工場で生産されてます。
Q11. 生のカキとエキスとはどのように違うのですか?
- A.
- カキ肉エキスの粒の中には、高度に濃縮されたエキスが含まれています。エキス化されていますので、体の中でスムーズに吸収され、少量でも非常に効率よく栄養補助ができます。また、カキ肉エキスに含まれる有効成分の中には生理活性作用がある成分が多く、日常食べている生カキとは、全く比較にならない効果が発揮されます。生カキをそのまま食べるのとは違い、エキス化される段階で多くの脂肪分が除去されていますので、コレステロール値も生カキに比べ少なくなっています。
Q12. 生カキの身は乳白色ですが、なぜ中身のエキスは茶色いのですか?
- A.
- カキ肉エキスの中には多量のアミノ酸とグリコーゲンを含んでいます。グリコーゲンとは糖質のひとつです。糖質とアミノ酸が適度な温度で加熱されるといわゆるアミノカルボニール反応が起こり、茶色に変化します。このアミノカルボニール反応物質は、抗酸化作用や抗菌作用を持っている物質です。しかし、過剰な加熱温度や時間を経たアミノカルボニール反応物質は、消化されず栄養価的に無価値なものになってしまいます。また、ある種の食品成分と反応したアミノカルボニール反応物質は発ガン性をも示す場合があるので加熱温度・時間は製造上非常に重要な要素となります。
当社では、この点を踏まえ加熱温度・時間には充分に留意して製造を行っています。
Q13. なぜ糖衣錠になっているのですか?
- A.
- カキ肉エキスは、消化性を良くするためエキス化されています。そのためそのままの状態では、吸収性が低く、カキに含まれる脂質(約0.3%)の酸化の原因にもなります。それを防ぐ為に糖衣を施しています。併せて、カキの独特な匂いと味も抑えられるため、飲みやすくなっています。
Q14. 薬ではないのですか?
- A.
- カキ肉エキスには糖衣がほどこされています。そのため形は医薬品の錠剤に似ていますが、中身のカキ肉エキスは、栄養補助食品といって、カキの持つ天然成分のみを濃縮した食品です。従って薬とは内容成分も違いますので、体内での影響も全く異なります。逆に食品から摂られた栄養補助食品ですので、安心して召し上がって頂けます。
栄養成分等について
Q15. カキ肉エキスは、なぜ体に良いのですか?
- A.
- 毎日の食生活の中で、欠乏や不足しやすい栄養素として、ビタミン・ミネラル等があります。たったひとつの栄養素でも長年不足した状態が続くと成人病の原因になったり、老化が早まったりします。このような栄養素を微量栄養素といい、カキ肉エキスには40種類以上の微量栄養素がバランス良く含まれており、飲用していると自然にそれらの栄養素が補給されます。しかもこれらの微量栄養素はアミノ酸やグリコーゲンと結合することにより相乗効果をもたらします。
また、カキ肉エキスの効果は様々ですが、飲用するとまず肝臓に栄養成分が補給され、続いて血液循環がよくなってきます。カキ肉エキスは血液をサラサラの流れやすい状態にしますので、血管を掃除したり血液の循環を良くしたりする働きがあります。これは血小板凝集抑制作用といって血液が血管内で凝固してしまうのを防ぐ働きで、カキ肉エキスに含まれる分画の主成分である核酸関連物質の組み合わせや金属などの他成分との相乗効果によるものと考えられています。この作用により、心臓病や動脈硬化・高血圧・低血圧など循環器系の疾患の予防や治療に有効であると考えられます。
このように飲用によって補給された栄養成分・有効成分が体のすみずみまで速やかに行き届き、まず体の中で一番弱っている部分に対し自覚が見られると考えます。
Q16. 栄養・内容成分について教えてください。
- A.
- 先にも述べましたように、カキには人間の体に必要な栄養素がたくさん含まれています。特にカキに多く含まれる有効成分として、亜鉛・タウリン・グリコーゲン・核酸成分などが挙げられます。各々の有効性については、後ほど個々に示します。
これらの有効成分は人間の体にとって特に大切な成分で、これらの代表される成分以外にも多くの有効成分が豊富に含まれています。また、その逆に当社の製品は、生カキより抽出し特殊分離を行うことで鉛などの重金属やヒ素、貝毒などの有害物質が取り除かれ、安心して召し上がっていただくことができるよう工夫されています。
Q17. カキの有効成分である亜鉛について教えてください。
- A.
- 私たちの体の中には何千種類もの酵素がありますが、その中には亜鉛がなくては正常に働かない酵素が十数種類あります、例えばDNA合成酵素をはじめ、カルボニルアンハイドラーゼ、アルカリフォスファターゼがそれに当たります。これら酵素は私たちが食べた栄養分を体に必要な物質に作り変えたり、体の中にできた老廃物や不要物質を解毒分解したりする働きを持っています。亜鉛が欠乏し、各酵素が正常に機能しないと体の異常の原因になります。
このように亜鉛は私たちに必要不可欠な物質で、現在一日15mgの亜鉛が必要と考えられています。亜鉛は、必須ミネラルと呼ばれています。最初に亜鉛が必須ミネラルとして発見されたのがイラン地方における風土病として見られる小人症の改善に亜鉛投与が著効を示すことが発端でした。そして、第二次性徴を示す時期にも亜鉛は非常に大切なミネラルの一つで皮膚の合成においても必要なミネラルと考えられます。
その他、血糖量のコントロールをするインシュリンの安定性にも必須です。最近味覚障害も亜鉛欠乏から起こることがわかり、特に高齢者における長期の抗生物質の投与や降圧剤の投与を行う場合亜鉛の欠乏が見られ、その結果高頻度で味覚障害が発生することがわかってきました。
Q18. 亜鉛は他にどのような食品に含まれていますか?
- A.
- 亜鉛は一般的に以下のような食物に高濃度含まれています。
それらの食品中可食部100g中の亜鉛量(μg)を下記に列挙します。
カキ・・・・40,000μg サザエ・・・・2,200μg
シジミ・・・・2,100μg アサリ・・・・1,300μg
アジ・・・・・・610μg 乾燥昆布・・・・910μg
乾燥シイタケ・3,100μg アーモンド・・4,800μg
ソバ・・・・・2,800μg 精米・・・・・1,500μg
このように一般に水産魚介類に亜鉛は高濃度含まれています。
特にカキには他のものに比べて数十倍含まれています。
亜鉛の摂取量は、席ほど述べたように一日15mg(15,000μg)必要があると栄養基準では言われています。一日の亜鉛の必要量をカキのムキ身に換算すると
カキムキ身1個(13~15g)
一個当たりの亜鉛量は(400μg×13~15g=5,200~6,000μg)
一日当たりの亜鉛必要量は(15,000μg÷5,200~6,000μg=3~4個)この結果、カキのムキ身を一日3~4個食べれば亜鉛の必要量は充分に補えることがわかります。そこで一年中食べることの出来るカキ肉エキスが亜鉛補給に対して適当な食べ物であると思われます。
Q19. 最近、亜鉛などミネラルの補給できるサプリメントを良く見かけますが、違いはあるのですか?
- A.
- カキの亜鉛の中には一般にアミノ酸・ペプチドやタンパク質を結合していることが研究の結果わかっています。亜鉛の栄養補助食品として、炭酸亜鉛や硫酸亜鉛などの無機亜鉛と呼ばれる商品が安価に販売されています。これとは逆にカキに含まれているのは、有機亜鉛と呼ばれるものです。有機亜鉛と無機亜鉛の違いは、無機亜鉛は胃の中で急激にイオン化し、一時期的に高濃度の亜鉛イオンが消化管内を満たします。
そのため血中へ受動吸収されてしまい、血中のミネラルバランスを一時期的に崩してしまう可能性があります。一方、カキなどに含まれる有機亜鉛は先にも述べたように、アミノ酸(分子量100前後)・ペプチド(分子量1,000前後)・タンパク質(分子量1,500以上)の3つにそれぞれの形で結合しています。そのために段階的な吸収が行われ、血中の亜鉛濃度は一定に保持され、必要量だけが供給されます。
そのためにミネラルのように欠乏・適量・過剰の幅の小さい栄養素についても、過剰障害による副作用を心配することはありません。そして、同じ有機亜鉛の中にも植物中に含まれる亜鉛は、主にタンパク質などと結合しているため、生物有効性は一般的に低いと言われています。
Q20. カキの有効成分であるタウリンについて教えてください。
- A.
- タウリンは、アミノエチルスルフォン酸と呼ばれる遊離アミノ酸の一種で、カキやイカ・タコ・ドジョウなどの表面のヌルヌルした部分に多く含まれています。また、人間の体の中では肺や心臓に高い濃度で含まれています。その働きは比較的最近までわかっていませんでした。
タウリンは含硫アミノ酸の代謝産物のひとつとしてあまり重要視されていませんでしたが、ここ数十年間に発表されたタウリンの研究報告によると、細胞膜の機能を正常に保つ作用と、外からの攻撃から細胞を守る作用があり、中枢神経系やアルコール性疾患、急性肝炎に好結果を生むという発表や、血中の有害コレステロール低下作用があることなどが発表されています。
そして最近注目されているのが、動脈硬化などを招く高血圧を正常にし血管の詰まりも防ぐという作用です。なぜ、血圧を正常にするかというメカニズムについては、タウリンが血圧を支配する自律神経の中枢に働きかけ、交感神経の働きを抑える作用があると考えられています。このように最近になってタウリンの働きが克明にわかってきた結果、タウリンの有効性が栄養学的に評価されつつあります。
Q21. 最近、ドリンク剤などにタウリン強化と書かれていますが・・・?
- A.
- タウリンには、化学合成タウリンと天然物中に含まれるタウリンとがあります。医薬部外品として販売されているドリンク剤については、この化学合成タウリンが高濃度使われています。しかし、カキの研究からカキの中にはタウリンだけでなく、その代謝途上での前駆物質であるハイポタウリンというタウリンの還元された形の物質が高濃度含まれていることがわかっています。
化学合成タウリンには含まれないこの物質こそが、様々な生理作用を示す重要な物である事が判明しました。その結果タウリンだけを高濃度食べるよりも、カキ中に含まれるタウリン及びハイポタウリンを同時に食べる方が、より安全で且つ効果的な食べ方であると言えます。
Q22. カキの有効成分であるグリコーゲンについて教えてください。
- A.
- グリコーゲンは、私たちの活力の源となる糖質の一種で、多数のブドウ糖が集まった多糖体です。同じ糖質でも、コメやムギ、イモなどに含まれる澱粉などとは違い、消化吸収されやすいのが特徴で、体内ですぐに活用される栄養分です。脳の唯一のエネルギー源であると同時に肝臓の代謝や解毒作用を促進します。
急激な運動をする場合人間は、グリコーゲンを分解してエネルギーに変えていきます。一般にグリコーゲンは全貯蓄エネルギー量の約10%程度だと考えられています。ほとんどの体の中に貯めているエネルギーは脂肪の形で貯蓄されていますが、脂肪がエネルギーになるまでの過程は、グリコーゲンのそれに比べてはるかに複雑です。それ故、体の中のグリコーゲン貯蓄量は運動する場合の初期のエネルギーとして非常に大切です。
カキ中に含まれるグリコーゲンは、その構造から見ても非常に分解されやすくエネルギーに代わりやすいグリコーゲンであると言えます。
Q23. カキの有効成分である核酸成分について教えてください。
- A.
- 食品中の核酸及びその関連物質については、従来、痛風などの原因物質としてあまり良いイメージは持たれていませんでした。しかし、最近になって痛風の原因になるのは、食品中の核酸及びその関連物質のうちのほんの一部であることがわかってきました。プリン骨格を持ったものだけが痛風の遠因です。カキ中には様々な核酸及びその関連物質やアミン類などがあり、そのうち核酸及びその関連物質が強い血小板凝集抑制作用を持つことがわかりました。なぜ、カキだけがこのような働きを持つのかについては、カキの核酸関連物質の代謝が、他の水産物のそれとは大きく異なることに起因します。カキの場合は、核酸の中間代謝物であるアデノシンモノフォスフェイトの段階でその代謝は急激に代謝速度が遅くなり、より分解された、変化しにくい性格になります。アデノシンモノフォスフェイトの働きについては、後ほど(“血流改善作用のしくみ”の項目にて)示します。
Q24. 母乳の中に含まれる亜鉛やタウリンが注目されていると聞きますが、カキに含まれるものとは違うのですか?
- A.
- 母乳の中には、牛乳とは違う栄養成分がかなり多く含まれています。その代表的なものが亜鉛とタウリンです。以前は母乳と牛乳から作った育児粉乳は全く同じ栄養価があると考えられていました。しかし、微量栄養素の分析が可能になり、その結果から牛乳にはなく母乳にある成分として亜鉛とタウリンが挙げられ、育児粉乳にも約10年前から亜鉛やタウリンが強化されています。その研究結果の中には、赤ちゃんが急激に成長する時期には亜鉛やタウリンが細胞分裂の活発化や細胞膜の安定性化に必須であると報告されています。母乳に含まれる亜鉛とカキの中の亜鉛では、その結合状態が違っていますが、どちらも有機物と結合しているという点では共通性が見られます。母乳中のタウリンとカキに含まれるタウリンとは、ほぼ同様の形で含まれています。
Q25. ミネラルについて、もう少し詳しく教えてください。
- A.
- 健康維持に必要な栄養素として、よくビタミンが挙げられます。そしてそのビタミンと同じくらい重要なものがミネラルです。ミネラルと言えばカルシウムや鉄などが最もよく知られていますが、実際には他にも重要な働きのあるミネラルが存在し、現在では13種類ものミネラルが人間には必要とされています。それにも関らず、現代人の体のほとんどがミネラル不足を訴えています。
そして、このミネラル不足の原因として挙げられるのが精製食品の増加です。もともと私たちが主食としている「米」ですが、胚芽の部分に多くのミネラル分が含まれています。
しかし、私たちが口にする以前に精米され、この胚芽部分が取り去られてしまいます。塩にしても同様です。最近は一部天然ミネラル塩の販売も見られますが、ほとんどが精製塩となっています。このような中、カキには日本人に欠乏しやすいミネラル分、亜鉛・銅・マグネシウムを他の食品よりも豊富に含んでいることが知られています。カキに含まれるミネラルにどのようなものがあるか、またそのミネラルが体に与える影響を以下にまとめておきます。
亜鉛(Zn)・・・所要量 : 15mg
各種酵素の生成。血中コレステロール量の調整。細胞の成長や発育を促進。生殖器の発達にも重要。不足すると味覚障害や皮膚障害・精子形成不全・前立腺肥大・免疫抵抗性低下などの原因となる。
銅(Cu)・・・所要量 : 1.5~3.0mg
血中コレステロールの調整や酵素活性化。赤血球の合成。脳・骨・神経の生成・不足すると鉄欠乏小貧血・骨格の変形などの原因となる。
マグネシウム(Mg)・・・所要量 : 300mg
骨や肝臓・筋肉に必要な栄養。精神を和らげる。皮膚を美しくする。神経機能を維持する。不足すると、心臓疾患や結石などの原因となる。マグネシウムとカルシウムは拮抗するミネラルで、カルシウム=2に対してマグネシウム=1の割合で摂取するのが理想的な割合とされている。現在、カルシウムについては様々なサプリメントが市販されていますが、それと同様にマグネシウムを充分に摂ることが大切である。
カリウム(K)・・・所要量 : 2~4g
心臓や筋肉の機能調整。体の細胞の浸透圧を一定に保つ。神経や刺激の伝達がスムーズに行われるよう調整する。カリウムは体内ではナトリウムと拮抗します。ナトリウムの摂取量は現在8g/日程度以下の摂取が進められているが、これもマグネシウムと同様ナトリウム=2に対してカリウム=1の割合が良いとされている。
カルシウム(Ca)・・・所要量 : 0.6g
骨や歯を作る。出血時に血液を凝固させる。筋肉を収縮させて心臓を正常に働かせる。神経細胞を保護する。近年、長寿かが進むにつれて骨粗鬆症の問題が女性の間では大きな話題になっている。骨粗鬆症はカルシウムの摂取不足、並びに女性ホルモンの減退により、骨中のカルシウムが血液の中に溶け出すことを特徴とする病態のひとつである。骨形成に関わるカルシウムの量により、骨組織からのカルシウムの溶解が大きくなった場に骨組織は粗雑になり骨は結果的に折れやすくなってしまうので、カルシウムを充分に摂取することはもちろんであるが、女性ホルモン同様の働きをするフラボノイドの摂取や良質タンパク質・ビタミンCの摂取が骨粗鬆症の予防には有効である。
鉄(Fe)・・・所要量 : 10~12mg
血中酸素の運搬。多種類の酵素の形成。不足すると鉄欠乏症・感染抵抗性の減退などの原因となる。
ヨード(I)・・・所要量 : 150μg
甲状腺ホルモンを作り、新陳代謝を調整。副腎の代謝機能にも働く。不足すると甲状腺がヨード不足を補おうとして起こる甲状腺肥大となる。世界的に見るとヨード欠乏症は内陸部で非常に多いミネラル欠乏症のひとつである。我が国は海にかこまれているので水産魚介類の摂取が充分に行われてきたので、諸外国と比べてあまり見られなかったが、近年水産物魚介類の摂取が低下し、徐々に我が国でもヨード欠乏症が発生するようになってきた。アメリカにおいても一部の州では食塩にヨードを混合し摂取することが義務付けられている。
セレン(Se)・・・所要量 : 55~70μg
組織の皮膚を保護。体の細胞内で過酸化物を分解する。グルタチオンペルオキシターゼ・重金属と相互作用がある。不足すると心筋障害の原因となる。
クロム(Cr)
体内での糖や脂肪の代謝に必要な働きを持つ(インシュリン作用の補助)。不足すると耐糖能低下や血中脂質量増加の原因となる。
マンガン(Mn)・・・所要量 : 2~5mg
脂肪やタンパク質の結合組織の代謝に重要。消化を助け、筋帯・骨・神経を強化する。下垂体の機能を高める。不足する成長減退や骨格変形の原因となる。
以上のような微量ミネラルは、その摂取量において欠乏・適量・過剰の幅が非常に狭いことが摂取上の注意点として挙げられます。日常生活の中でこれら微量ミネラルは、だいたいmg単位の摂取で充分です。そのために我々は、微量ミネラルの摂取を食品から摂るほうが、無機物から摂取するよりもはるかに安全で安心できる方法であると考えています。
Q26. カキは肝臓に良いと聞きますが、どのように良いのですか?
- A.
- 肝臓の病気には、A型肝炎(血清肝炎)、B型肝炎(ウイルス性肝炎)、アルコール性肝炎、黄疸、脂肪肝、肝硬変など病気の原因やその状態によっていろいろな病名がつけられますが、カキエキスは特にこのような肝臓疾患に効果的と言われています。
なぜ、カキエキスが肝臓に良いかというと、カキエキスに含まれるタンパク質の効果から考えてみるとわかります。私たちの体は筋肉・骨・歯・爪・毛髪・血球・ホルモン・酵素・神経などすべてのものはタンパク質なしでは作ることができません。そのためタンパク質を補うことで肝機能を高めることができるのです。しかし一言でタンパク質と言っても、その「質」が重要となります。体の中に取り入れられたタンパク質はアミノ酸にまで分解されて活用されますが、このアミノ酸のバランスがタンパク質の「質」を決定します。
アミノ酸には、他のアミノ酸から体内で合成できるものと、体内で作ることのできないものがあります。後者は、「必須アミノ酸」と呼ばれ、イソロイシン、ロイシン・リジン・含硫アミノ酸(メチオニン・シスチン)・フェニルアラニン・スレオニン、トリプトファン・バリン・ヒスチジンの九種類で、この九種類すべてが基準とされる量を満たしていないとせっかく摂取したタンパク質も体内で十分に活用されません。FAO(国連食糧農業機構)は、これら必須アミノ酸の理想的な配分比を算出していますが、カキエキスに含まれるアミノ酸と比較するとすべてカキエキスの必須アミノ酸が基準値を上回っています。そのうえ、日本人に不足しがちなリジン・スレオニン・含硫アミノ酸(メチオニン・シスチン)が豊富に含まれているためカキエキスを飲むことによって他の食物に含まれているタンパク質もより有効に活用することができるのです。
このようにカキエキスは優れたアミノ酸組織を有していることと併せて肝臓に力をつけるグリコーゲンを豊富に含んでいます。同時に解毒機構に関するアミノ酸も多く含んでおり体内にできた老廃物や毒素を分解したり、包み込んで体外に排出したりします。それがグルタミン・グリシン・メチオニン・シスチン・タウリンでグリコーゲンも代謝されて強肝解毒作用をもつグルクロン酸という物質を作り出してくれます。上記のようにカキエキスはアミノ酸を中心に考えただけでも肝機能を高めるばかりでなく多くの効用があることがわかります。
Q27. 肝臓の機能が低下すると体にどう影響するのですか?
- A.
- 肝臓は体の中で一番大きな臓器で、約1.2kgもあり「解毒」「合成」「分解」など五百種類にも及ぶ働きをするじゅうような臓器です。そのため多少のことではビクともせず、少しでも機能が低下すると私たちに危険信号を送ってきます。しかし。一旦悪くなってしまうと取り返しのつかない状態になってしまいます。
肝臓の機能が低下すると、血液は粘って流れにくくなります。この状態を漢方では「お血」と呼び万病の原因として挙げています。この「お血」は肝臓の状態と密接に関わっていて、肝機能低下によって「お血」が生じ、血液循環が悪くなってしまいます。全身の血液循環が悪くなると、体の様々な機能が低下します。脳への影響は、頭痛・イライラ・気力不足・うつ病・不眠などの精神的トラブル。胃腸への影響は、食欲不振・胃重感・吐き気・便秘・など。手足などに至っては、末梢血管への血流の悪さから筋肉がこわばってかたくなるため、肩こりや腰痛・冷え性の原因となります。
このような体の不調は、ほとんどの原因が肝臓の機能低下によるものと考えられます。肝機能の低下の原因は、お酒や偏食だけでなく、現代人に多いストレスなども挙げられますが、こうした様々な原因で機能低下した肝臓を元気にするための基本として、やはり食事療法が挙げられます。牛乳、大豆、魚介類などの良質タンパク質を積極的に摂取することです。なかなか食事だけでは摂取しにくのが現状ですが、カキエキスにはこれらにあげられる良質のタンパク質と同時にミネラル分も摂取でき、それらの組み合わせにより肝機能を上げることができると考えられます。
Q28. よくお酒を飲む人に良いと聞いたのですが。
- A.
- 「アセトアルデヒト」というアルコールによって体内で変化・発生する毒素があり、肝臓やカキに含まれている微量栄養素がこれに対する解毒作用があると知られています。もともと、肝臓に含まれる微量栄養素なのですが、カキエキスを飲むことにより肝臓への負担が軽減されると考えられます。このような理由により、お酒を飲む前にカキエキスを飲んでおくと、肝臓が強化されアルコールの分解がスムーズになります。そのことにより、悪酔いや二日酔いがなくなります。また、お酒を飲みすぎてしまったときや、お酒を飲む前にカキエキスを飲んでいない場合は、二日酔い防止のため就寝まえのご飲用をおすすめ致します。
Q29. とにかく体に良いと聞きますが、肝機能や血行促進以外に、どんな効果が期待できますか?
- A.
- 肝機能のアップにより、血流が良くなります。血流がよくなれば体全体の機能が上がります。そのことにより様々な改善が得られます。例えば、血行促進により水分代謝が良くなります。その場合、尿量や排尿回数が増え、むくみが解消され身体が引き締まってきます。胃腸の働きが良くなってきますので、便秘の改善も期待できます。
その他、特に期待されているのが糖尿病への効果です。カキエキスが糖尿病に効果をもたらす原因については、血液浄化作用が挙げられます。血液中にある「アセトン」「アセト酢酸」などのインシュリンの働きを阻害している物質を除去し、正常な血液にしてインシュリンの効果を高めます。カキエキスに含まれる成分にもインシュリンの分泌を促進し高める作用があることがわかっています。
また、カキエキスに多く含まれるタウリンについても、血糖上昇抑制、血糖降下作用促進といった研究結果なども発表されています。一口に糖尿病に良いと言っても、重度によってその効果は異なります。もちろん初期の糖尿病には強い効果を示しますが、遺伝的要素の高い糖尿病においてはいろいろな自覚症状の改善が見られますが、すべてに効果が見られるとは限りません。早い効果を期待するよりも、栄養補助目的で続けていただくことをおすすめします。
Q30. 血流改善作用とはどのようなしくみですか?
- A.
- 血流の改善作用は様々な作用機序があります。その中には、毛細血管を広げる・血液粘度を低下させる・血小凝集能を抑制するなどの作用があります。一般に血液改善薬はこれら三つの作用の一つないし複数の働きを持っています。その中でもカキの場合は、申し血管を広げる働きと血小板凝集能を抑制する働きがあります。カキの持つ血小板凝集能を抑制作用はかなり強い力を持っており、核酸関連成分や亜鉛などの総合的な作用であることがすでにわかっています。毛細血管の拡張作用は核酸のひとつであるアデノシンモノフォスフェイトによることもすでにわかっています。他の食品、例えばイチョウ葉による血流改善作用は、この核酸の作用です。様々な食品の中に血流改善作用は認められますが、総合的に見てカキはその上位に位置しています。
Q31. 薬(降圧剤・インシュリン・抗生物質等)との併用は大丈夫ですか?
- A.
- カキは食品ですので、基本的には降圧剤、インシュリン・抗生物質との配合禁忌はありません。むしろインシュリン注射をしている場合カキの中の亜鉛はインシュリンの構造安定性を高める働きがあるので、積極的に食べることをおすすめします。そして一般に高圧剤や抗生物質を長期に服用すると、それらの薬の持つミネラルとの結合作用により体の中のある種のミネラルが低下することがよく見られます。そこで上記薬剤の長期服用にはミネラルアンバランスを是正する意味からも、カキの飲用をおすすめします。
Q32. 塩分の摂りすぎになりませんか?
- A.
- 原料となる純カキ肉エキスパウダーの中のナトリウムイオン濃度は、2.16g/100gであり、3粒食べた場合のエキスパウダーの摂取量は、200~250mg×3粒=600~750mgです。2.16g÷100g×0.6~0.7g=0.013~0.015gとなります.現在厚生省が進めている一日当たりの食塩摂取量は、約7gであり、これをナトリウム濃度に換算すると、7g×23÷53(ナトリウム換算の係数)=3.03(ナト リウム量)です。カキから摂取するナトリウム量は、0.0134~0.016g一日当たりの許容ナトリウム量は、3.03gですので、0.5%にもならない非常に少ない量です。そのような理由からカキから摂取されるナトリウム量については、全く問題ないと言えます。
Q33. 糖衣錠になっていますが、糖尿病でも大丈夫ですか?
- A.
- 糖尿病でも問題ありません。本製品の糖衣はマルチトールという通常の砂糖とは違う糖質で糖衣されています。この糖質のカロリーは砂糖の約二分の一しかありません。具体的に本製品の糖衣重量は、0.2~0.25gです。
カロリー計算しますと、4(砂糖のカロリー)÷2×0.2~0.25g×3粒(摂取)=1.2~1.5キロカロリーとなります。糖尿病の場合でも一日の摂取カロリーハ1,600カロリーであり、一般人の場合には2,200~2,500キロカロリー程度の摂取カロリーがあるので、その全体に占める割合は一日の摂取カロリーの0.1%にも満たない量となっています。そのような理由から結論として糖尿病の場合でも全く問題ないといえます。
Q34. 活性酸素という言葉を聞きますが、何ですか?
- A.
- 活性酸素と言う言葉を最近よく耳にしますが、人間には21%酸素のあるこの地球上に生活しており、酸素が無ければ生きていくことは不可能です。このように酸素は非常に大切なものなのですが、一方でいろいろないたずらをすることが最近の研究からわかってきました。酸素の中には。“安定した酸素”と“ひとりでは落ち着かないさびしがり屋の酸素”があります。そのさびしがり屋の酸素は、すぐにいろいろなものにくっついていこうとする性格をもっています。このような酸素を一般に活性酸素と呼んでいます。活性酸素は老化に伴うさまざまな病気の原因になることもわかってきました。慢性疾患の薬40~60%程度の病気は活性酸素が原因で起こると言われています。老人性白内障や皮膚ガン、糖尿病の一部、ガンの一部などもこの活性酸素が原因で発病します。食品の摂取では古くなった油脂からこの活性酸素がたくさん体の中に入ってきます。このような理由から最近では体内の活性酸素を減らすように心がけることが大切である事が一般的な考え方となっています。近年よく言われる酸化防止の働きのある食品を食べることの大切さはこのような理由から起こってきています。
Q35. ペプチドの一般的な効果について教えてください。
- A.
- ペプチドとは通常アミノ酸が10個以上結合した形のもので、分子量が1,000以下程度のものをこのように呼んでいます。ペプチドは体内で様々働きをしています。血圧の調整などホルモン同様の働きが挙げられます。それ以外にもグルタチオンというペプチドは、酸化防止の働きを持っています。グルタチオンは、グルタミン酸・システイン・グリシンというアミノ酸が三つ結合したペプチドです。それそれのアミノ酸には、先ほど述べた働きは全くありませんが、三つが結合することにより、このような働きが出てきます。これがペプチドという物質の大きな特徴です。
他製品との比較・総括
Q36. 飲用方法について教えてください。
- ① いつ飲めばよいか。
- ② どのくらい飲めばよいか。
- ③ どのように飲めばよいか。
- A.
- ① 飲用目的により異なりますが、基本的に本品はエキス化されていますので、いつ飲んでいただいてもスムーズに吸収されます。特に栄養補助効果を高め、より効率よく吸収させるため、朝目覚めてから肝臓の活動が始まる前が最も適していると考えます。ただし、極端に体力が低下している方や、胃での消化機能が低下している方は、食後の飲用をおすすめしています。また、夕方以降に疲れなどが見られる方には、午後からの飲用もおすすめしています。
- ② 用量についても飲用目的によって違いますが、健康維持を目的とされる場合は、一日3粒~6粒を目安としていただき、適量は個人差がありますので、体調などにより増減してください。即効性を期待される場合は、若干多めの飲用をおすすめしますが、極端に体力が低下している方や、病気が慢性化して体の機能が低下している方は1日1~2粒の飲用をおすすめします。
一日の飲用料を一度に飲んでいただいても結構ですが、高血圧や心疾患などの動脈硬化のある方は、少量ずつに分けて飲用されることをおすすめします。
- ③ 飲用の際は、より吸収を高めるため、極力水分と一緒に飲まれることをおすすめします。水分であれば、水、湯、牛乳、ジュースなど問いません。基本的には問題ありませんが、カキは微量ミネラルを含んでいます。お茶での飲用は極力避けて頂いた方が良いと思われます。
また、粒のまま飲みにくい方(お年寄りやお子様)は、噛んで(または、つぶして)飲んでいただいても結構です。また、味噌汁やスープなどに溶かしてお飲み頂いても効果は変わりません。
Q37. 即効性があると聞いたのですが。
- A.
- カキエキスはエキス化されていますので、非常に吸収がよくなっています。また、人間の液体に近い成分バランスを持っていますので、吸収された後すみやかに全身に行き渡ります。
ただし、飲用を続けることにより、即効性のような自覚が感じられなくなってきます。これはカキエキスの栄養補助成分が常に全身に行き渡った状態にあるもので、体の機能が回復したことを意味します。カキエキスは薬ではありませんので、このように体が完全な健康状態を取り戻した後も健康を維持するために引き続いての飲用をおすすめしています。
Q38. カキのアレルギーに対する影響について教えてください。
- A.
- 基本的にカキは直接アレルギー症状の原因になる食品ではありません。厚労省が発表している特定原材料リストには含まれておりませんので安心してお召し上がり下さい。
参考:特定原材料
現在、厚労省が我が国における過去の健康危害の実情を調査し、過去に一定の頻度で血圧低下、呼吸困難または意識障害等の重篤な健康危害が見られた症例から、その際に食した食品の原材料の中で明らかに特定された原材料を特定原材料としています。
特定原材料5品目 卵・牛乳・小麦・蕎麦・落花生
準ずるもの 大豆・山芋・チーズ・クルミ・カニ・鯖・牛肉・豚肉・鶏肉・鮭・オレンジ・キウイフルーツ・ マツタケ・イカ・イクラ・エビ・アワビ・桃・リンゴ
Q39. アトピー体質への影響は大丈夫ですか?
- A.
- 基本的に、カキは直接アトピー症状の原因になる食品ではありませんが、本品はアトピーなどの原因になるタンパク質成分を抑えた製造法を取っているため、従来品(当社比)に比べてよりアトピー症状の発症の可能性が更に低くなっています。昔からカキによる発疹やその他中毒症状はよく知られていますが、それらは原料カキの鮮度低下や養殖海域の汚染などによるヒスタミンやSRSV(小型球形ウイルス)が原因であり、アトピー症状と混同されている場合が多いと思われます。
弊社の原料購買の基準として海域の汚染、原料の鮮度、貝毒の有無などをチェックした上で、厳選した原料のみから製造しておりますので、先に述べた様々な食品衛生法上の諸問題は購買段階で充分にチェックされています。
Q40. カキと他の貝類(シジミ等)のエキスとの差について教えてください。
- A.
- 他の貝類、特にシジミと比較すると、カキに多く含まれる有効成分において差が見られます。例えば、タウリンを比較するとシジミはカキの約2分の1、ビタミンE群やAカロテンなどは4分の1~3分の1、また亜鉛・マグネシウムなどは約20分の1~10分の1程度しか含まれていません。そして、含硫アミノ酸やメチオニンなど硫黄を含んだアミノ酸などは10分の1程度しか含まれていません。昔から肝臓に良い食品としてシジミが良く挙げられますが、カキの方が有効成分の面で優位であると考えられます。
Q41. 錠剤一粒は、カキ何個分に当たるのですか?
- A.
- このご質問につきましては様々な算出方法がありますが、一般的に生カキ(平均13g剥き身)100kg(約7,600個程度)から粗カキ抽出エキスは固形分として約5kg回収できます。そして前出のような製造工程を経て有効成分と不必要な成分に分けつと約1kgの固形分が回収でき250mgのカキ肉エキスの錠剤が約4,000個近く出来ます。単純に考えますとカキ約2個で1粒の250mgエキスができる計算です。しかしこの算出方法は、単なる全体量の比較で微量ミネラル・タウリンなどカキ中の有効成分についての比較においては、必ずしも上に述べた量的な比較にはなりません。
例えば、タウリンに換算すると生カキ(剥き身)100g中1g含まれておりますが、純カキ肉エキスパウダー100g中には5g(約5倍)含まれています。亜鉛に換算すると、生カキ100g中40mg含まれており、純カキ肉エキスパウダー100g中には400mg(10倍)含まれております。しかもそれらは消化吸収しやすいかたちで含まれております。
Q42. 他の製品との違いについて。
- A.
- 他の製品と比較して、本品の特徴はカキ肉エキス全体を単に調味料的に抽出することに止まらず、栄養学的、臨床医学的に効果のある画分(フラクション)を再度組み合わせることにより、全体として効果の高いエキス成分を作り出しています。それと同時に人間にとって有害と思われる成分(重金属・A型肝炎ウイルス・小型球形ウイルスなど)を製造工程中で除去もしくは、破壊・死滅させていますので、安心して飲用できるように工夫されています。
カキ中の有効成分の消化吸収を出来る限り高くするように製造工程は組み立てられています。その工夫は、抽出・分画・乾燥・打錠・糖衣の各工程において、様々な工夫が行われています。その指標として加熱時間・加熱温度・水分・極性溶媒濃度など細部に渡り様々な製造上のノウハウを付加しています。
カキ中には、本来非常に酸化されやすい脂質が少量含まれています。それらは、経時的に酸化し、有害物質になります。また、食味的にも異臭を放つこともあります。本製造工程においては、このような脂質画分を出来るだけ少なくなるよう工夫されているため、品質保持期限中、安心して召し上がって頂くことができます。
Q43. 酵素分解品や他の抽出方法とはどのように違うのですか?
- A.
- 調味料の製造時には、収率をあげるためによく酸素分解が使用されます。一般的にはタンパク質を分解する酵素をプロテナーゼ、ペプチドを分解する酵素をペプチダーゼと言い、脂を分解する酵素をリパーゼと言います。それらを組み合わせて使用するとカキの身はほぼ完全に固形分として回収することが可能になります。しかし、一般的に食品用の酵素には他のいろいろな酵素が少量混在しているため、ある一つの物質だけを選択的に分解するのは非常に困難な製造法となります。例えば、あるペプチド(アミノ酸が20個くらい結合したもの)を選択的に効率良く抽出しようとしても、先に述べたようにペプチド自身が少量混在するペプチダーゼにより分解され、その有効性は消失してしまいます。
そのため、本品においては酵素分解法を利用せず、カキから抽出しやすい成分のみを出来るだけやさしい方法で抽出しています。そのことは、後で述べる消化性やカキ肉エキスの有効性にも大きな影響を与えています。
Q44. 消化性が良いと言われていますが、その理由は?
- A.
- 本品は、製造工程中での加熱処理を適度に抑制し、タンパク質並びに他の成分の加熱変性をコントロールしています。また、極性のある溶媒で処理することにより、成分の構造をやわらかくする工夫をしています。その結果、難消化性物質は従来品(当社比)と比較して約二分の一程度になり、上記のような処理をしていない商品と比較して、全体として約3倍程度の消化性の向上が見られます。