「牡蠣」について

生物は海から生まれ、陸上に上がる際に、海を血液という形で体内に残してきた、血液と海の成分内容が極めて類似している事からも、このような事が証明されています。更には、胎児が成長していく場所である、羊水も同様に海水に近い成分構成です。
貝は1万年前から、世界中で重要な栄養源として食されていました。昔の遺跡や古墳の発掘調査で、貝塚などが各地で発見されています。貝類は、三大栄養素やビタミン、ミネラルを豊富に含み、満遍なく栄養素を含んでいます。
子供たちに人気者の、ラッコも貝を主食として生きていることからも、貝に多くの栄養が含まれていることが実証できます。貝の栄養分といっても、一般消費者には馴染みがないのが実情ですが、グリコキャラメル(1粒で300m)は、そもそも有明海でとれた、貝のグリコ-ゲンのグリコを商品名にしているものです。これは、佐賀県の江崎氏が牡蠣の煮汁を利用して、子供の栄養菓子として作り出した商品です。

何故、牡蠣なの…??

他の貝類は、その殆どが動き回るのに対して、牡蠣は一度定着した処に一生住み着き、栄養補給については、海水中の栄養分を濾過する形で取り込んでいます。そして更に、その栄養分は濃縮して蓄えられるのです。海の中に含まれているミネラル分も、同様に濃縮して蓄えられているわけです。更に二枚貝に比べて牡蠣はその栄養素の含有量が10倍多いと言われています。
また、一般に貝類はコレステロールが高いといわれていますが、コレステロールを分解するタウリンも多く含んでおり、その心配はないと考えられます。
牡蠣はRのスペルがつく月には、食べないほうが良いとされていますが、(西洋では食べない)これは、牡蠣の産卵期が4月~5月に行われ,その栄養分が殆ど無くなっている事、また、産卵を終えた牡蠣は、抵抗力も落ち、水温の上昇する夏場は、細菌による食中りの危険性が増すことにも関与しています。
当社の牡蠣肉エキスは、2年もので、この2月~4月の(産卵前に収穫した一番栄養分を多く含んだ)牡蠣を原料として、使用しています。

牡蠣に含まれる主な栄養素について

  1. グリコーゲン
  2. タウリン
  3. ミネラル(亜鉛、銅、鉄、ヨウ素、セレン、など)有用ミネラル
  4. 低分子ペプチド

1.グリコーゲン

グリコキャラメルでおなじみ、一粒300m
元気の源で血液中のブドウ糖をインシュリンがグリコーゲンに変え筋肉や肝臓に蓄えられます。そしてエネルギーを必要とする場合はグルカゴンというホルモンが分泌され、蓄えられていたグリコーゲン(多糖類)をグルコース(単糖)に分解しエネルギー源とします。
このインシュリンとグルカゴンの分泌や働きのバランスが壊れたものが糖尿病。
脳はグルコースのみをエネルギー源としている為、受験生等には多くの摂取が必要とされます。(グリコーゲンは、グルコースが沢山繋がった動物の貯蔵エネルギー)

2.タウリン

タウリンはイオウ(S)を含んだ単純構造をした遊離アミノ酸で、すべての哺乳類の体内に存在しています。
(体重の約1%が存在)
特に心臓、肝臓、すい臓・生殖器などに多く存在しています。
脳内では脳下垂体、松果体、視床下部、小脳、線状核、膝状核、脳脊髄液
目では、網膜、水晶体、角膜、房水などに、血液では、血小板、白血球、またすい臓のβ細胞や副腎などに多く含まれています。
つまり、生体の機能を維持する為に重要な役割を持つ部位には高濃度に存在しているということになります。
天然タウリンは主に、イカ・蛸など軟体動物や牡蠣、ハマグリ、シジミなどの貝類に多く含まれています。わが国では昔から、蛸の煮汁から抽出した天然タウリンが、万病に効くと幅広く利用されていたのをはじめ、結核や床ずれの治療、痛みの症状の改善に広く用いられていました。
第二次世界大戦では海軍で、急降下爆撃機のパイロットが疲労回復に著效があるといわれていました。
天然タウリンは、粉ミルクに栄養調整の為に添加されているのをはじめ、栄養食品に調味料として使用されています。科学的に合成したものは、医薬品として販売されます。
天然タウリンは前述したように体内のいたるところに存在している物質で、多量摂取による心配はありません。タウリンが各臓器にとり込まれた後、余分になったものは腎臓で再吸収されずに、尿中に混ざって対外に排出されます。

3.ミネラル

104個の元素から、水素、窒素、酸素、炭素を除いたもの
有用ミネラルと Fe・Cu・Zn・Mn・Cr・Co・Se・I・F・Mo
有害ミネラルがある、Cd・Hg・Pb・As・
有害ミネラルは生体恒常性が無い為、排出困難で、体内に蓄積される
体重の1万分の1以下のものを微量ミネラルという

亜鉛(Zn)

体重60Kgの人で約2gが存在
一日の必要量は10mg~13mg 
体内の代謝にかかわる酵素約200種類に働き、たんぱく質の合成を助ける働きがあります。
インシュリンの組成・核酸合成を支配(体内60兆からなる細胞の生成に関与している)
舌には未雷という器官があり、細胞の新陳代謝が20日間で入れ替わる。
 これに対し、Znは細胞を形成するときに必要な遺伝子中に無くてはならないミネラルです。昨今、味覚障害が多いのは、この亜鉛が不足していることで、細胞の新陳代謝がうまく出来ないために起こる症状とされています。
特に、抗生剤の投与を続けている患者は、亜鉛の消耗が大きいためこの障害を受け易い
味覚障害者に亜鉛を補強すると、味覚を感じるようになったという例が多く見られます。
また、男性の精子を作る時、アルギンニンと亜鉛は不可欠なものとなっている。
現在の若者に精子の数の減少が見られることは、今の社会問題になっている。
脳にも関係があり、アメリカで一般家庭の子供と、少年院の子供の毛髪検査を行った結果少年院の子供の亜鉛量は、一般家庭の子供似比べて少なかったという報告があります。
同様にうつ病の患者に対し、牡蠣肉エキスで症状が軽減した症例もあります。
Caと拮抗作用がある。
Cuと10:1が最も吸収されやすいバランス
インシュリンホルモンを作る不可欠なミネラル
糖尿病の患者は膵臓中の亜鉛不足

亜鉛不足のチエック

  1. 爪に白い斑点ができる
  2. 肌が荒れてかさつく
  3. 髪の毛が抜けやすい
  4. 料理の味が薄く感じる
  5. 風邪を引きやすくなった
  6. 暗いところで物が見えにくい

以上3項目以上は要注意

亜鉛(Zn)
各種酵素の生成。血中コレステロール量の調整。細胞の成長や発育を促進。
生殖器の発達にも重要。不足すると味覚障害や皮膚障害・精子形成不全・前立腺肥大・免疫抵抗性低下などの原因となる。
銅(Cu)
血中コレステロールの調整や酵素の活性化。赤血球の合成。脳・骨・神経の生成。不足すると鉄欠乏症貧血・骨格の変形などの原因となる。
マグネシウム(Mg)
骨や肝臓・筋肉に必要な栄養。精神を和らげる。皮膚を美しくする。神経機能を維持する。不足すると心臓疾患や結石などの原因となる。
カリウム(K)
心臓や筋肉の機能調整。体の細胞の浸透圧一定に保つ。神経や刺激の伝達スムーズに行われるよう調整する。
カルシウム(Ca)
骨や歯をつくる。出血時に血液を凝固させる。筋肉を収縮させ心臓を正常に働かせる。神経細胞を保護する。
鉄(Fe)
血中酸素の運搬。多種類の酵素の形成。不足すると鉄欠乏症・感染抵抗性の減退などの原因となる。
ヨード(I)
甲状腺ホルモンを作り、新陳代謝を調整。副腎の代謝機能にも働く。不足すると甲状腺がヨード不足を補おうとして起こる甲状腺肥大となる。
セレン(Se)
組織の皮膚を保護。体の細胞内で過酸化物を分解する。グルタチオンペルオキシターゼ・重金属と相互作用がある。不足すると心筋障害の原因となる。
クロム(Cr)
体内での糖や脂肪の代謝に必要な働きを持つ(インシュリン作用の補助)。不足すると耐糖能低下や血中脂質量増加の原因となる。
マンガン(Mn)
脂肪やタンパク質の結合組織の代謝に重要。消化を助け、筋帯・骨・神経を強化する。下垂体の機能を高める。不足すると成長減退や骨格変形の原因となる。

4.低分子画分(低分子ペプチド)【生理活性に関する有効成分】

亜鉛、核酸物質、タウリン、アミノ酸等が結合した生理活性物質
血液中には怪我をした場合に、血液の流出を止める血小板という物質が含まれています。これは、怪我の場合は止血に作用するが、通常の場合血液の流れを悪くする原因にもなります。この血小板が必要以上に凝集させるのを抑える作用(血小板凝集抑制作用)を当社牡蠣肉エキスは持っている為、血液の流れを良くする作用があります。(湯煎抽出したエキスの低分子画分に含まれる。)

この様な私たちの体に必要なミネラルが、カキ肉エキスにはバランスよく含まれています。